インタビューピックアップ

手を取り合う。未来を創る。 〜株式会社ぶった農産〜


手を取り合う。未来を創る。

ぶった農産は、お米づくりはもちろんのこと、石川県の郷土料理「かぶら寿し」や「こんか漬」など、自社で生産したお米や野菜を使ってローカルフードの加工販売を行っています。

代表取締役社長の佛田利弘氏にお話をうかがいました。


代表取締役社長の佛田利弘氏

 

持続可能な「食文化」づくり

まずは業務内容を教えて頂けますか。
現在は「グリーンファーミング」という農業モデルの創出と、地域の食文化により育まれたローカルフードの発展、普及を目指しています。そのために農業生産×食品加工×流通販売×研究開発×会社経営、それぞれの分野のシナジー(相乗効果)を高め、地域社会において、農業が地域の軸としてあり続けることに貢献し、役割を果たしてゆくことを基盤にしています。

「グリーンファーミング」とは、環境に配慮した持続可能な農業のことです。化学肥料や農薬などの使用を最小限にし、自然の力を利用して作物を育てることが特徴です。また、再生可能エネルギーの使用や廃棄物のリサイクルなど、環境保護に配慮した活動も行っています。

ぶった農産では積極的にテクノロジーを活用する「グリーンイノベーションファーミング」を目指しています。農産物生産を起点としたローカルフードメーカーとして、社会環境に則した農業モデルの創出と、金沢の食文化により育まれたローカルフードの発展・普及に取り組んでいます。

また農業界では、農家経済の外部化が深刻な問題です。だからこそ私たちは、兼業農家が続けられる地域づくりを目指しています。その為にはこれからの時代はテクノロジーを味方につけることもすごく大事だなと思っています。

シナジーから生まれるイノベーション

イノベーターとして農業界を牽引しておられますね。
ぶった農産が12年前に考案し、ヤンマーホールディングス株式会社と一緒に開発した「密苗」という技術があります。「密苗」とは、苗を密集させて植え付ける栽培方法のことです。同じ面積で収穫量を増やすことができるため、効率的な農業が可能となりました。今ではその「密苗」を使用した農地が約50万ヘクタールにもなると言われています。

このようにシナジー(相乗効果)を展開することで、イノベーションという良い成果が生まれるのです。これが農業をデザインするということ。当社のビジョンであるDesign agricultureだと思っています。

これからのビジョンをお聞かせ願えますか。
今までは、地域の一体性が縦割りになっており、これは産業の発展に伴う分業化の過程で機能してきました。しかし今後、持続可能で健全な経営を行っていくためには様々な企業が共同で協力し、横の結びつきを強めてシナジーを生み出すことが重要となります。

農業が地域の軸としてあり続けることに貢献したいと考えています。これまで私たちは、食文化をつくり、それを継承してきました。それによって、暮らしている人たちの生活が向上していくこと、「食べるっていいよね」という幸せを作っていくことが、社会の豊かさに繋がります。これからは人と人、人と自然、人と技術が協力・協調しあって豊かな未来を作っていけるよう、取り組みを続けていきます。

 

株式会社 ぶった農産
住 所 石川県野々市市上林2丁目162番地1
電 話 076-248-0760
URL https://butta.co.jp/

事業内容
・生産事業(水稲・野菜等の栽培 水稲の農作業請負)
・加工事業(農産加工)
・販売事業(農産加工品等販売)
・研究事業

※写真の一部は株式会社ぶった農産様よりご提供いただいております。